予防接種
予防接種

予防接種は、お子様を重い感染症(移る病気)から守り、健やかな成長を支えるためにとても重要な医療です。普段はあまり意識しないかもしれませんが、予防接種の進歩によって多くのお子様が救われています。
乳幼児期は免疫機能(病原体を排除する力)が未熟で、細菌やウイルスに対する抵抗力が十分ではありません。いったん感染症にかかると、急速に症状が悪化したり、後遺症を残したり、命に関わる状態に至ることもあります。こうしたリスクからお子様を守る最も有効な方法がワクチン接種です。適切な時期に必要なワクチンを受けることで、感染そのものを防ぐだけでなく、万が一かかった場合でも重症化を防ぐ効果が期待できます。
また、予防接種は個人を守るだけでなく、周囲の人々を守る役割も担っています。免疫を持つ人が増えることで、感染症の流行を抑える「集団免疫」が形成され、まだワクチンを受けられない小さな赤ちゃんや、持病などで免疫力が弱い方を守ることにもつながります。
小児科専門医かつ感染症専門医が最適なお子様の予防接種スケジュールをご提案致します。
全ての診療時間において、一般の風邪症状の患者さんと接触しないクリーンな待合室をご用意しています。(但し、乳児さんは特に、14:00~15:00のクリーンタイムのご利用をお勧めします)
任意接種(自宅に予防接種の案内が送られてこないものもあります)を含めて接種可能な予防接種は全て適切な接種時期に情報提供させていただきます。
海外からの帰国者や渡航予定のお子様の予防接種の相談も可能です。
予防接種に関する不安や抵抗感がある方の相談も受けております(無理にすすめることはせず、十分ご納得いただけた場合は接種を希望するものだけ
進めてまいります)
一緒に来院される保護者の予防接種(インフルエンザ、妊婦さんのRSVワクチン、産後のMRワクチンなど)にも対応可能です。
小児科では、主に以下の2種類の予防接種を行います。
定期接種とは、予防接種法に基づいて国や自治体が実施するワクチンで、対象年齢や接種回数、接種間隔が定められており、副反応の補償が手厚いです。
対象期間内であれば、原則として公費(無料)で接種を受けることができます。多くの重篤な感染症を予防する重要なワクチンが含まれており、必ず期限内に受けることが推奨されています。
定期接種の対象となる主な疾患には、結核、百日咳、ジフテリア、破傷風、ポリオ、Hib感染症、肺炎球菌感染症、B型肝炎、ロタウイルス、麻疹、風疹、水痘、日本脳炎、子宮頸がんなどがあります。
これらは重症化すると後遺症や命の危険を伴う可能性があるため、適切な時期に確実に接種することが大切です。
任意接種は予防接種法で定められてはいませんが、感染予防の観点から接種が強く推奨されているワクチンです。
自治体によっては一部助成が受けられる場合もあります。
代表的なものとして、おたふく風邪ワクチンやインフルエンザワクチンなどがあります。
任意接種の対象となる病気の中にも、難聴や脳炎などの重い合併症を引き起こす可能性があるものが含まれています。
そのため、当院ではお子様の年齢、保育園・幼稚園への通園状況、兄弟姉妹の有無、流行状況などを踏まえ、必要性を丁寧にご説明したうえで接種をご提案致します。
当院では、乳幼児から小児までの定期接種・任意接種のほか、海外出張・旅行・留学などに伴う予防接種にも対応しております。
渡航先によって必要なワクチンは異なるため、スケジュールに余裕を持ってご相談ください。取り寄せが必要なワクチンにも可能な限り対応致します。
同時接種(複数のワクチンを同日に接種すること)にも対応しており、接種回数を減らすことで通院の負担を軽減し、接種の遅れを防ぐことができます。
安全性についても十分に確認された方法ですので、ご安心ください。
0歳の赤ちゃんは免疫力が弱く、必要なワクチンの数も多いため同時接種がおすすめです。
幼児さん以降は、ご本人の性格や意思も尊重して1回1本ずつにするか、2本までにするか、まとめて頑張るかなどお子様に合わせて考えていきましょう。
近年は経鼻インフルエンザワクチンという、注射でない痛くないワクチンもありますので、2歳以降の注射が苦手なお子様にはお勧めです。但し、お子様の状態によっては経鼻インフルエンザワクチンが出来ない場合もあります。
生ワクチンは、病原体の毒性を弱めたものを使用し、体内で軽く感染した状態を作ることで強い免疫を獲得するワクチンです。
接種後は体内でウイルスが増えるため、発熱や発疹、風邪症状などの反応が出ることがありますが、多くは軽度で自然に回復します。
結核は昔の病気ではなく、日本ではまだまだ結核の患者さんがたくさんいます。
乳幼児が結核にかかると命に係わることがあるため接種が必要です。
麻疹(はしか)は予防接種が進んで患者さんは減っていますが、時々外国からの持ち込みがみられます。
感染力が非常に強いですし、肺炎や脳炎のような合併症で命に係わることも多い病気ですので予防接種が大切です。
風疹(三日はしか)は麻疹よりは症状や合併症が軽いことが多いですが、妊婦さんが初期にかかるとおなかの赤ちゃんに影響が出ることがあります。
お子様の接種はもちろんのこと、まだ接種のできない0歳の赤ちゃんを守るためにも、次に生まれてくる赤ちゃんを守るためにも、保護者も必要な方は接種しましょう。
妊娠中に抗体が低い(麻疹や風疹の免疫力が低い)と言われたお母様は産後すぐに、ワクチンを打ったか不明、麻疹と風疹にかかったことがあるか不明のお父さんも接種を検討しましょう。
当院でも対応できます。
発熱や水ぶくれの発疹が出る病気です。
感染力が強く、脳炎や肺炎などの合併症で命にかかわることもある病気ですので予防接種が大切です。
年齢に関わらず多くの人が複数回繰り返しかかる病気です。
小さなお子様が初めてかかるときに重症化しやすい、ひどい脱水や時に脳炎などの重たい合併症を起こします。
耳の下が腫れて痛み、熱が出ることも多い病気です。
一時的な痛みや熱だけで治ればまだ良いのですが、入院を必要とするような髄膜炎を合併することも多く、一生続く難聴や不妊症などの原因となることもあります。
難聴に関しては、おたふく風邪になったことに気づかないくらい軽くかかった場合にも起こることがあります。ワクチンの副反応で難聴を起こすことは非常に稀といわれています。
インフルエンザは高熱などのひどい風邪症状以外にも、脳炎・脳症や心筋炎といった命に係わる合併症を起こすことがあります。
ワクチンを接種してもかかってしまうこともありますが、かかる確率は減らせますし、重症化予防にもなります。
インフルエンザは1つのシーズンに3種類のタイプのウイルスが流行しますので、ワクチンにも3種類のタイプのものが入っています。
1回だけかかったとしても、他の2種類を防ぐためにも毎年ワクチンを接種しましょう。
近年注射の痛みのない、鼻からワクチン液を入れるタイプのインフルエンザワクチンも2歳以上のお子様は選べるようになりました。
生ワクチンなので、副反応として軽い風邪症状が出ることがありますが、すぐに改善し重症化はしません。
毎年1回接種で済みますし注射のワクチンより効果が長持ちするとも言われています。
不活化ワクチンは、病原体の感染力を失わせたものや、毒素の一部を使用したワクチンです。
体内で病原体が増えることはないため、安全性が高いですが、複数回の接種や追加接種が必要になります。
接種部の腫れや発熱などの副反応が起こることはありますが、多くはすぐに改善します。
どれも命にかかわったり、麻痺などの後遺症が起こったりする病気です。
特に百日咳は日本で良く流行しており、赤ちゃんがかかるとただ咳が出るのではなく命に係わることがあります。2か月になったらすぐに接種を開始しましょう。
主に百日咳の追加の予防接種目的で接種します。
百日咳単独ワクチンが存在しないので三種混合ワクチンを使用しますが、他のジフテリアと破傷風の予防効果も高まりますので問題ありません。
赤ちゃんの時に五種混合としてワクチンを接種していても、その中の百日咳に対する予防の効果が小学生にあがるころに弱まってきます。
そのため、就学前の三種混合ワクチンが推奨されています。
この追加接種をしていない人が多いために、小学生以降の百日咳の患者さんを良く見かけます。
大きなお子様は赤ちゃんのように命にかかわることはめったにありませんが、吐き戻してしまったり、眠れないほどのひどい咳が何か月も続きとても辛い病気のため追加の予防接種をしましょう。
ポリオは手足の麻痺(うまく動かせなくなる)の後遺症が起こることのある怖い病気です。
百日咳と同様に、赤ちゃんの時に五種混合としてワクチンを接種していても、その中のポリオ対する予防の効果が小学生にあがるころに弱まってきます。
そのため、就学前のポリオワクチンの接種が推奨されています。
日本では近年ポリオの患者さんは出ていませんが、外国ではまだ流行が見られますのでいつ日本に入ってくるかはわかりません。
流行し始めてからワクチンを打とうと思ってもすぐワクチンが手に入らなくなりますので、就学前にしっかり接種して流行に備えておくと良いでしょう。
11~12歳になったら定期接種として二種混合ワクチンを接種することになっていますが、百日咳の予防効果を高めるために三種混合に置き換えて接種することが出来ます。
任意接種(自己負担金あり)とはなってしまいますが、せっかく痛い思いをするのですから、3種混合ワクチンに置き換えることをおすすめします。
肺炎球菌は命に係わるような重たい髄膜炎や肺炎の原因になります。
年齢が小さいほどかかりやすいので2か月になったらすぐ接種しましょう。
日本脳炎はウイルスに感染しても症状が出ない人が多いですが、一部の人が脳炎になります。
脳炎になってしまうと死亡率が高く、命が救われたとしても半分以上の人に精神障害などの後遺症が残ります。
特効薬はありませんので予防が大切です。
日本脳炎のウイルスは豚の体内にいて蚊を介して人に移ります。
西日本や東南アジアに多いウイルスです。
一般的には3歳から接種開始となりますが、ウイルスの多い地域や養豚場近くに行く機会の多いお子様は、6か月から定期接種として早めにワクチンをすることも出来ますのでご検討ください。
インフルエンザは高熱などのひどい風邪症状以外にも、脳炎・脳症や心筋炎といった命に係わる合併症を起こすことがあります。
ワクチンを接種してもかかってしまうこともありますが、かかる確率は減らせますし、重症化予防にもなります。
インフルエンザは1つのシーズンに3種類のタイプのウイルスが流行しますので、ワクチンにも3種類のタイプのものが入っています。
1回だけかかったとしても、他の2種類を防ぐためにも毎年ワクチンを接種しましょう。
2歳未満と19歳以上の方は、お鼻からのインフルエンザワクチンは選べないので注射のワクチンになります。
また、ゼイゼイしやすいお子様も注射のインフルエンザワクチンの方が望ましいです。
6か月のお子様から接種でき、13歳未満は原則2回、13歳以上は1回接種です。
子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染によって引き起こされるがんです。
20-40代の若い女性に多いがんで、年間3000人近くが亡くなっています。
性交渉を経験する前にワクチンを接種して、20歳以上になったら定期的ながん検診を受けることでほぼ死亡することはなくなるといわれています。
小学6年生になったら接種しましょう。
男の子の場合もHPV感染によって肛門がんなどになることがあります。
自分を守るためにも将来のパートナーを守るためにも予防接種が大切です。
現時点では男の子の場合、任意接種となりますが、新宿区などで助成金が出るので実質無料で受けられます。
女の子と同様に小学6年生になったら接種しましょう。
乳児期は短期間に多くのワクチンを接種する必要があり、保護者の方にとっては管理が大変な時期です。
当院では母子健康手帳を確認しながら、接種済みのワクチンや未接種のものを整理し、最適なスケジュールをご提案します。
体調不良やご家庭の都合で接種が遅れてしまった場合でも、ほとんどの場合接種できなくなるわけではありません。
可能な範囲でキャッチアップ(追いつき接種)を行うことができますので、自己判断で諦めずにご相談ください。
難しくてわからないから「おまかせ!」でも大丈夫です。
安全に予防接種を受けるため、以下の点にご協力をお願い致します。
軽い発熱や接種部位の腫れはよくみられる反応で、多くは数日以内に自然に治まります。
ただし、高熱が2日以上続く、ぐったりしている、水分がとれない、強いアレルギー症状が出た場合などは、速やかに医療機関を受診してください。